インペリアル・カレッジ・ロンドンと戦略的パートナーシップ協定を締結

2026年4月28日 公開

パートナーシップイベントと学術連携シンポジウムをロンドンで開催

大竹尚登理事長、田中雄二郎学長をはじめとした東京科学大学(Science Tokyo)の代表団は、英国のインペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London、以下インペリアル)を訪問し、4月20日(現地時間)に同大学との戦略的パートナーシップ協定を締結しました。これは、大学間連携のさらなる強化に向けた重要な一歩となるものです。

あわせて、Science Tokyoとインペリアルの共催によるパートナーシップイベントを開催し、産業界および学術界から、日英双方の主要関係者が一堂に会して対話を深め、共同イノベーションの可能性を探りました。さらに、両大学の共催による学術シンポジウムも開催され、研究者が知見を共有し、共同研究の推進に向けた議論を行う場となりました。

今回の訪問は、統合前から続く研究連携および学生交流の実績を基盤に、協力関係の一層の深化を目指して重ねられてきた取り組みの成果となるものです。過去1年にわたり、大竹理事長、インペリアルのピーター・ヘインズ プロボスト、ならびにメアリー・ライアン副プロボスト(研究・企業連携担当)をはじめとする両大学の幹部間で、相互訪問や会合が重ねられ、本連携は着実に進展してきました。さらに、2月に日英の2国間で締結された先端科学技術の協定も、今回の戦略的パートナーシップ協定の締結に向けた重要な追い風となりました。

Science Tokyoの代表団には、シンポジウム等に参加する第一線の研究者および事務職員に加え、森尾友宏理事・副学長(国際担当)、白井俊理事・副学長(インフラ・事務総括担当/安全担当)、若林健二副理事(体制強化計画推進担当)、飯田香緒里副学長(医療イノベーション担当)といった執行部メンバーも参加しました。

協定書にサインする大竹理事長(左)とインペリアルのヘインズ プロボスト(右)

学術連携シンポジウム・パートナーシップイベント

学術連携シンポジウム

4月20日には「工学・生物学・医学の融合領域」をテーマとする学術連携シンポジウムを開催しました。基礎研究パートでは、インペリアルから自然科学部のオスカー・セス学部長、Science Tokyoからは総合研究院の瀧ノ上正浩教授、菅井祥加特任助教が講演をしました。応用研究パートでは、インペリアルから生命科学部のクリスティーナ・ロ・チェルソ教授、マーク・イサラン教授、生体工学部の石原純教授、Science Tokyoからは、総合研究院の高山和雄教授、堤尚孝特任准教授、生命理工学院の鈴木崇之教授が講演をしました。

工学、生物学、医学の3分野は両大学間で特に高い相乗効果が見込まれており、それぞれの研究成果や進行中の連携、今後の展開について活発な意見交換が行われました。

シンポジウムの様子

パートナーシップイベント

同日午後に開催されたパートナーシップイベントでは、在英日本大使館、日立ヨーロッパ社、日本学術振興会(JSPS)、日本医療研究開発機構(AMED)、日本貿易振興機構(JETRO)をはじめとする主要関係者に加え、両大学から多数の研究者が参加しました。ライアン副プロボストによる進行のもと、1つのテーブルを囲むラウンドテーブル形式の討論が行われ、すべての関係者が一堂に会して活発な意見交換が行われました。

ラウンドテーブル形式で行われた議論のパートでは、経済成長や生活の向上、レジリエンス強化、今後力を入れるべき連携分野、日英間の制度や文化の違いを踏まえ、成果をどのように産学連携へつなげていくか、などの幅広いテーマが取り上げられました。

ラウンドテーブルでの意見交換

戦略的パートナーシップ協定の締結

イベントの後には、戦略的パートナーシップ協定の締結式も行われました。教育・研究・イノベーション・産学連携にわたる戦略的パートナーシップを推進し、学生・教職員交流や共同研究等を進め、国内外の資金助成を活用して必要なリソースを確保しつつ協力を深化させることを盛り込んだ協定を締結しました。

締結後の握手
田中学長(左)とライアン副プロボスト(左から2人目)を加えた記念撮影

産学連携に向けた意見交換

4月21日には、インペリアルのホワイトシティ・キャンパス、およびサウスケンジントン・キャンパスにおける複数の会合において、代表団は、インペリアルのエンタープライズ・ラボ、インダストリー・パートナーシップ・チーム、ディープテック・アントレプレナーシップ研究所の関係者、ならびにスクール・オブ・コンバージェンス・サイエンスの共同ディレクターであるイアン・マクニーシュ教授およびウィル・ブランフォード教授と、産学連携の取り組みについて意見交換を行いました。

ホワイトシティ・キャンパス

インペリアルのホワイトシティ・キャンパスは、ディープテック分野の拠点として位置づけられており、企業連携やスタートアップ支援に重点を置いています。訪問のハイライトの一つ、インペリアルとベンチャーキャピタル企業が共同で運営する施設「スケール・スペース」では、革新的な技術を有する企業が事業を拡大するためのオフィスおよび実験スペースを提供しています。多様な人材が自然に交流できるよう設計されたオープンスペースを見学しながら、活気あるコミュニティの形成を促進するためのイベントや採用支援の充実について説明を受けました。

ホワイトシティ・キャンパスでのミーティング

サウス・ケンジントン・キャンパス

サウス・ケンジントン・キャンパスでは、インペリアルのエンタープライズ・ラボ(E Lab)を訪問しました。エンタープライズ・ラボは、学生や研究者、女性起業家が起業家精神を育み、革新的なアイデアを社会実装へとつなげることを支援しており、メンタリングやトレーニングプログラムの提供、投資家や産業界のネットワークへのアクセス機会を提供しています。こうした取り組みを通じて、活発なスタートアップ・エコシステムの形成を促進し、大学発イノベーションの事業化を後押ししています。

パートナーシップ・ランチ

Science Tokyoとインペリアルの教員合計20人以上が参加し、今後のパートナーシップ促進に向けて計画している、教職員および学生の交流に向けた具体的なプログラム案や、これらの取り組みを推進するために必要な組織体制について、活発な意見交換が行われました。

プレジデンツ・ランチ

パートナーシップ・ランチと並行して大竹理事長、田中学長、白井理事は、インペリアルのヒュー・ブレイディ学長、コミュニケーション・戦略エンゲージメント担当副学長兼学長首席補佐アマンダ・ウォルタウゼン氏、ならびに高田正雄教授と昼食会を行い、戦略的に取り組むべき優先事項や大学間連携のさらなる深化に向けた機会について意見交換を行いました。あわせて、今後共同で行う、研究・教育・イノベーションにおける取り組みの方向性や、両大学のトップレベルにおける連携強化の方策についても議論が交わされました。

大竹理事長のコメント

今回の訪問を通じて、インペリアル・カレッジ・ロンドンとの長い交流の歴史と、先端科学の社会実装を目指す共通の志、そしてインペリアルのスクール・オブ・コンバージェンス・サイエンスとScience TokyoのVisionary Initiatives(ビジョナリーイニシアティブ)の親和性の高さを改めて実感しました。
日英科学技術パートナーシップが締結されたことを機に、サステナビリティー、エネルギー、レジリエンス、健康、医療テクノロジー、人工知能、協調システム、先進テクノロジー、宇宙、セキュリティ、情報通信の各分野において、両学が強力に研究と責任あるイノベーション、そして人材育成を推進することで、先の見えない世界に善き未来を届けることができると信じています。

インペリアル ヘインズ プロボストのコメント

Science Tokyoと結んだ新たなパートナーシップは、日英両国の科学技術の結びつきを強化する転換点となる時期に締結されました。
交流の拡大や共同研究の機会の創出、そして若手研究者を支援する新たな取り組みを通じて、私たちはより強固な協力のための道を築きつつあります。
AI、ロボティクス、バイオテクノロジー、クリーンテクノロジーといった重要分野において、このようなパートナーシップは新たな発見を加速させ、イノベーションを実社会への確かなインパクトへとつなげていくために不可欠なものとなるでしょう。

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