研究者の興味に根差した研究を推進しつつ異分野の叡智を総合することにより、革新的な科学・技術を開拓することを通じて新たな研究領域を創成し、将来の産業基盤及び医療基盤の構築を意識した研究成果を創出することを使命とします。

総合研究院の魅力ある研究者

生体材料工学研究所 梶弘和教授

当研究室では、バイオ材料・生体に優しいマイクロ・ナノ技術に基づく医歯工融合研究を進め、診断治療への応用を目指した医療デバイス・システムを構築しています。主に、体内埋込型のドラッグデリバリーデバイス、低侵襲細胞デリバリーシステム、生体模倣システムの研究開発を行っています。最近では、生体内の胎盤を模倣したヒト胎盤オルガノイドの作製に世界で初めて成功しました。

免疫機構研究ユニット 加藤一希准教授

本研究ユニットは、免疫機構がウイルスなどの病原体感染を感知する仕組みについて研究をおこなっています。免疫機構は自分の細胞や臓器は攻撃せずに、病原体の身を「非自己」と認識し、速やかに排除します。この「自己」vs「非自己」の認識機構を詳細に理解することで、抗ウイルス薬や自己免疫疾患の治療薬の開発を目指して、日々研究しています。

全固体電池研究センター 菅野了次特命教授

電池はスマートフォンやパソコンから自転車や自動車まで、私たちが利用しているさまざまな道具に利用されています。性能の優れた電池は、私たちの生活をますます豊かにします。その中で、電池を固体にした全固体電池が次世代の電池として期待されています。この新しい電池の開発を、近年大きく進歩している材料合成や解析技術、計算化学、インフォマティクスなどを利用して行っています。

バイオインタフェース研究ユニット 小池康晴教授

画像の識別や、囲碁などのゲームでは、すでにAIが人の能力を超えています。しかし、巧みの技のような熟練技能は、まだAIに真似のできるものではありません。私の研究室では、計算論的神経科学と呼ばれる分野で、筋骨格系のモデルを利用して、人がどのように運動や技能を学習するのかについて研究を行っています。この研究の成果は、義手や技能の獲得だけでなく、リハビリテーションへの応用も期待されています。

難治疾患研究所 佐々木純子教授(キャリアアップ)

細胞膜リン脂質の一種であるイノシトールリン脂質群(PIPs)は、シグナル伝達脂質として機能します。私たちの研究室では、PIPs代謝酵素の遺伝子改変マウス、PIPs可視化ツール、およびPIPsの包括的解析法であるPRMC-MS法を活用し、病態に関連するPIPsバリアントの探索とその分子機構の解明に取り組んでいます。PIPsの新しい機能を発見した際の喜びは格別で、研究を通じて大きなやりがいを感じています。

フロンティア材料研究所 田原正樹准教授

大きく変形させても加熱したり、力を取り除くだけで元の形に戻る形状記憶合金の研究に取り組んでいます。この現象は温度や応力などの外場によって材料の結晶構造が変わる相変態によって起こります。医療分野を中心に様々なところで活躍している材料です。我々は単結晶を用いた基礎研究や材料創成プロセスの改善、特性評価方法の開発など、形状記憶合金の更なる高性能化を目指して研究を行っています。

未来産業技術研究所 田原麻梨江准教授

生体組織の弾性計測をコア技術として、病院や在宅における医療診断やスマート農業に向けたシステム開発を行っています。これらの研究開発により、持続可能な社会の実現への貢献を目指しています。また,古楽器に着目した楽器音響の研究により、楽器の構成と生成される音の鳴りとの関係を解明していくと共に、伝統文化の伝承および、将来を担う世代への科学教育へ貢献したいと考えています。

核酸・ペプチド創薬治療研究センター 永田哲也教授

核酸医薬は、生命の遺伝学情報を担う核酸を利用し、化学合成によって作られる医薬品です。私はこの核酸医薬を用いて、RNAの発現制御やスプライシング制御を行うことで、難病を含む様々な疾患の根本的な治療を目指しています。これまでの研究成果を基に、新たな治療法の確立に向け、日々研究に取り組んでいます。

総合研究院の構成

研究所

研究センター

研究ユニット

その他

総合研究院の特色ある取り組み

共共拠点

我が国の学術研究の発展には、個々の大学の枠を越えて研究設備等を全国の研究者が共同で利用したり、共同研究を行う「共同利用・共同研究」(共共拠点)のシステムが大きく貢献してきました。総合研究院では、各研究所がそれぞれの特色を生かした共共拠点に取り組んでいます。

若手研究者支援

若手研究者に自らの学術的興味に基づいて独創的・萌芽的な研究課題を見出し、社会的な期待や責任を自覚しつつ研究を推進することの重要性を肌で感じられる場を提供することにより、人材育成と研究大学の発展を支えていきます。

産学連携

総合研究院では、産業界との研究協力を通して、時代に適応した新たな産業技術を創成し、豊かな未来社会の実現に貢献したいと願っております。具体的な研究協力の方法として、様々な制度が用意されています。

センター・ユニット

総合研究院では、湯島・駿河台・すずかけ台・大岡山の4キャンパスにまたがる複数の研究所、研究センター及び研究ユニットから構成され、生命科学、材料、エネルギー、電子情報、機械、防災など幅広い分野で先導的な研究を進めています。研究者の自由な発想を大切にしつつ、研究所、センター、ユニット間の有機的連携により、新たな知の創造による社会貢献を目指しています。

所属教員数

497名

  • 所属教員数は2024年10月1日現在の人数です。

寄附について

総合研究院に対するご支援のお願い

総合研究院は、本学の研究改革の目標である革新的科学技術と医療技術を先導し、真のイノベーション創出を具現化する組織です。世の中の大きな変革に対し、社会の課題解決と将来の産業発展に大きく貢献していきたいと考えております。
社会基盤を形作る資源、化学物質、エネルギー、機械そして医療技術から、ウエルビーイングのための人の生活、経済活動に多大な価値を提供する生命科学、情報科学に至るまで、価値連鎖をダイナミックに組み合わせて新たな価値を創成する活動に邁進します。 皆様方からのおご支援をお待ちしています。

お問い合わせ

すずかけ台研究院業務推進課 すずかけ台研究院事務グループ