Science TokyoとMITが新たな連携を開始

2026年9月15日 公開

「教育モデル」「探索的研究プロジェクト」「シードファンド」を3本柱に、3年間の連携を始動

東京科学大学(Science Tokyo)とマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology、以下MIT)は、2026年9月1日、新たな連携を開始しました。

本連携は、「教育モデル」「探索的研究プロジェクト」「シードファンド」を柱とする3年間の取り組みです。両大学間のつながりを強化し、教育・研究交流の基盤を築くとともに、産業界のパートナーとの結び付きを一層強めることを主な目的としています。

9月8日には、本連携の開始に合わせて、Science Tokyoの大竹尚登理事長らによる代表団がMITを訪問しました。経済産業省の菊川人吾イノベーション・環境局長、在ボストン日本国総領事館の髙橋誠一郎総領事も出席し、MITのサリー・コーンブルース学長をはじめとするMITの執行部と会談したほか、MIT教員とのラウンドテーブルディスカッションに参加し、MIT Center for Clinical and Translational Researchを視察しました。

本連携には、MIT Sloan School of Managementが主導する教育モデルと、MITのDepartment of Nuclear Science and Engineering(以下NSE)、Institute for Medical Engineering and Science(以下IMES)、Microsystems Technology Laboratories(以下MTL)がそれぞれ運営する3つの探索的研究プロジェクトが含まれます。

Science Tokyoからは、スタートアップ教育機構、ゼロカーボンエネルギー研究所(ZC)およびGX Frontier Visionary Initiative、国際医工共創研究院(BME)、次世代半導体エコシステム共創センター(NEX-SECC)が協力機関として参画します。

さらに、MIT Center for International Studies(以下CIS)が運営するMIT-Japan Science Tokyo Seed Fundも設立されました。

左からMIT サリー・コーンブルース学長、Science Tokyo 大竹理事長
左からMIT デュアン・S・ボーニング副学長、Science Tokyo 井上理事

MIT サリー・コーンブルース学長コメント
MITと日本との長年にわたる関係を礎として、この新たな連携を通じてその伝統をつないでいけることを大変うれしく思います。
本連携は、ケンブリッジと東京の学生や研究者を支援し、新たな挑戦を促すとともに、社会に前向きな変化をもたらす可能性を持つ、より広範で学際的な協力関係の構築に向けた第一歩と考えています。

Science Tokyo 大竹尚登理事長コメント
MITが有する科学、工学、そしてアントレプレナーシップ教育における強みと、Science Tokyoが持つ科学、工学、医歯学分野にわたる幅広い知見が結び付くことで、大きな可能性が生まれると考えています。このような日米の理工系大学間の連携は、より広いイノベーション・エコシステムの発展を支え、新産業や新たな医療技術の創出などにも貢献し得るものです。研究者と学生が互いに学び合い、新たな研究の発展と次世代人材の育成につながることを期待しています。

経済産業省 菊川人吾イノベーション・環境局長コメント
今回の新たな連携を歓迎します。科学、技術、イノベーションの分野を牽引する2つの大学が、持続的な関係の構築を目指して協力することとなりました。本日、光栄にもMITのコーンブルース学長とScience Tokyoの大竹理事長との会談に同席し、その後、両大学の研究チームとのラウンドテーブルに参加しました。
今回のMIT訪問を通じて、本連携の今後の発展に対する期待がさらに高まりました。経済産業省としても、本連携の成功に向けてどのような支援が可能か、検討していきたいと考えています。

在ボストン日本国総領事館 髙橋誠一郎総領事コメント
このたびのScience TokyoとMITによる新たな連携を心より歓迎いたします。
今から150年余り前、一人の日本人青年が日本人として初めてMITを卒業して以来、多くの日本人研究者や学生がグレーターボストン地域を訪れ、日米の学術交流の伝統を築いてきました。その伝統に、今日、Science TokyoとMITが新たな一頁を刻みます。この連携が両国の大学、産業界、そして社会の新たなつながりを生み出し、将来にわたり受け継がれる協力関係へと発展していくことを大いに期待しています。

MITでの集合写真

MIT Sloan School of Managementが主導する教育モデル

本連携の中核となるのは、Science Tokyo とMIT Sloan School of Managementによる、アントレプレナーシップ教育カリキュラムの開発に重点を置いた教育モデルです。MITが培ってきた教育のフレームワークを提供し、Science Tokyoがそれを日本の形態に合わせて発展させることで、将来的には主体的かつ継続的に運用できる体制の構築を目指します。

具体的には、以下の取り組みを予定しています。

  • MITの教員によるScience Tokyoでのワークショップや特別講義
  • Science Tokyoの教員によるMIT訪問および授業やイノベーション・エコシステムに関する視察
  • MITの既存のシラバスや教材を基にしたScience Tokyo向け教材の開発
  • 生体医工学、エネルギー、マイクロエレクトロニクス分野におけるScience TokyoのVisionary Initiatives(VI:ビジョナリーイニシアティブ)に合わせた「Innovation Teams」科目の設計

3つの分野で探索的研究プロジェクトを推進

MITのNSE、IMES、MTLがそれぞれ中心となり、Science Tokyoとの3つの探索的研究プロジェクトを実施する予定です。

両大学の教員、研究者、学生などが相互に訪問し、共同ワークショップ、研究討論、研究計画会議などを行い、異なる専門分野の知見を結び付けることで、新たな共同研究の創出と発展を目指します。

また、研究成果を実用技術や新規事業へと展開する視点を取り入れ、アントレプレナーシップの醸成やスタートアップ創出にもつなげていきます。

MIT-Japan Science Tokyo Seed Fundを設立

本シードファンドはCISによって運営され、Science TokyoとMITの教員、研究者および学生の交流を支援するものです。

2008年に創設されたMIT Global Seed Funds(GSF)は、20カ国以上にわたる研究活動を支援し、意義のある学術的連携を生み出してきました。

本シードファンドでは、今後実施予定のプロジェクトを対象とした募集を現在受け付けています。

詳細は以下をご参照ください。
GSF Japan

MIT デュアン・S・ボーニング副学長コメント
本連携は、MITが推進する国際連携のあり方を反映するものです。優れた人材を結び付け、共に学び合う場を創出します。
教員、学生、研究者が初期段階から共にアイデアを探究することで、長期的な協力関係が育まれ、新たな発見へとつながる道が開かれます。

Science Tokyo 田中雄二郎学長コメント
本連携は、Science TokyoとMITの研究者と学生が交流を深め、シードファンドの支援を受けながら大胆なアイデアに共に挑戦する貴重な機会となります。
また、本連携の教育モデルでは、MITが培ってきたアントレプレナーシップ教育の知見をScience Tokyoに導入する予定です。MIT教員による講義やMITの学生とのワークショップを通じて、学生が自身の専門分野とScience TokyoのVisionary Initiativesを結び付けながら、新たな学びの可能性を探求することを期待しています。

ラウンドテーブルディスカッションの様子
ディスカッションの合間に交流する参加者たち

MIT訪問団

東京科学大学(Science Tokyo)
大竹 尚登 理事長
井上 光太郎 理事(国際卓越研究大学計画統括・財務担当)
波多野 睦子 理事・副学長(研究担当)
古川 哲史 理事・副学長(イノベーション担当)
伊藤 紀子 理事特別補佐
鈴木 亜耶 総務企画部国際課国際戦略グループ長

経済産業省(METI)
菊川 人吾 イノベーション・環境局長
杉江 一浩 イノベーション政策課長
山下 大貴 イノベーション政策課課長補佐
中川 優衣 量子産業室係長

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
阿部 康幸 ワシントン事務所所長

在ボストン日本国総領事館
髙橋 誠一郎 総領事

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東京科学大学 総務企画部 広報課