東京科学大学(Science Tokyo)は大学統合を機に医歯学と理工学の連携を加速させ、新たな研究成果の創出を目指します。2025年7月の国際医工共創研究院の設置をはじめとして、臨床現場における医歯学研究者・理工学研究者の共創を推進。「明日の医療」につながる医工連携研究が既に始動しています。
Small data AIによる口腔がんの早期発見
口腔腫瘍学×AI
日本は諸外国と比べ医療機関の連携が困難でビッグデータを作りにくい反面、質の高い画像データを多く持っています。Science TokyoはMTANN (Massive-Training Artificial Neural Network) というスモールデータで深層学習するAIを開発。国立がん研究センターとの共同研究で性能を実証済みのほか、Science Tokyoが最多症例数を持つ口腔がんに展開しています。
研究者
総合研究院 鈴木賢治 教授
磁気を使った嚥下機能障害や心疾患の早期発見
老年医歯学×磁気工学
磁気を使った医歯工連携研究により、「磁性材料を含む検査薬を用いた嚥下機能の定量評価」を実施。嚥下機能障害の早期発見などにつながっています。また、病院内での「高感度MR磁気センサアレイによる心臓活動の計測」によって、不整脈の非侵襲検査や、虚血性心疾患などのリスク評価と早期発見などが可能になっています。
研究者
口腔デバイス・マテリアル学分野 猪越正直 教授
同 大久保喬平 准教授
物質理工学院 北本仁孝 教授
循環器内科学分野 笹野哲郎 教授
人工知能を搭載した次世代ECMOの開発
心臓血管外科学×機械工学
COVID-19パンデミック下で顕在化したECMOの血栓問題に対応すべく次世代ECMOの開発に着手。「拍動流」を導入しECMO回路内の血栓形成を抑制する技術や、人工知能の搭載により、自己心機能を推定し補助量を自動調整するとともに心拍同期制御によって自己心機能の回復を促進する技術などを搭載したECMOの開発が進められています。
研究者
工学院 土方亘 准教授
心臓血管外科学分野 藤原立樹 講師
病気の検出から治療まで行う医療用ナノマシンの開発
病理学×ナノ工学
さまざまなセンサや薬剤などの機能を搭載したナノスケールの医療機器「ナノマシン」が、体内の微小環境を自律巡回し、体の中で検出・診断・治療ができるようになる技術、「医療用スマートナノマシン」を開発。これにより病理診断の高度化や微小がんの高感度検出、患部のピンポイント治療ができるようになります。
研究者
総合研究院 西山伸宏 教授