大竹理事長がタイにおける連携強化に向けて現地パートナー機関を歴訪

2025年4月23日 公開

2025年4月10日~12日、東京科学大学(Science Tokyo)の大竹尚登理事長をはじめとする代表団が、タイとの連携をさらに発展させるためにバンコクを訪問しました。代表団には、高田潤一執行役副学長(国際担当)、笛木賢治歯学部長ほか3名のスタッフが同行しました。

旧東京工業大学および旧東京医科歯科大学は、これまでタイの大学や研究機関と緊密な連携を築いてきた実績があり、タイは東京科学大学にとって最も重要な国際的パートナー国のひとつです。これまでの連携は、共同教育プログラム、共同研究プロジェクトをはじめ、学術交流、ジョイント・ディグリー・プログラム、教員・学生の交流など、多岐にわたっています。

タイにおける本学のプレゼンスもますます拡大しており、チュラーロンコーン大学内の研究教育協力センター、マヒドン大学内のオフィスに加え、タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)が研究機関を置くタイランドサイエンスパークには現地職員が常駐する海外拠点(Science Tokyo ANNEX Bangkok)を設けています。また、タイ国内には本学の多数の卒業生が活躍しており、強固な同窓生ネットワークが広がっています。
東京科学大学は、これらのタイのパートナーとの長年にわたる協力関係を、今後さらに発展・深化させていきます。

チュラーロンコーン大学との連携強化

代表団はまず、チュラーロンコーン大学を訪問し、ウィレート・プーリワット学長、ポーナノン・アラムウィット副学長、パラニー・アムマラノンド副学長、ポーンチャイ・ジャンシシャノント歯学部長ほかの教員たちと面会しました。会談では、ヘルスサイエンス分野におけるイノベーション、高齢化社会、人工知能(AI)といった重要分野における共同研究の推進について意見を交換し、ソーシャル・エンタープライズ型の連携など具体的な協力の可能性について、今後の実施に向けた継続的な協議を進めていくことが確認されました。

チュラーロンコーン大学にて
ウィレート学長たちとの意見交換

タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)との未来志向の共同研究強化

続いて、代表団はNSTDAを訪問し、これまで本学との長年の協力関係を築いてきたスキット・リムピジュムノン長官から温かい歓迎を受けました。ソムブーン・サハシティワット副長官やパッチラリタ・チャットワリットポン副長官も同席し、これまでのTAISTプログラムなどの取り組みを振り返るとともに、人工知能(AI)、カーボンニュートラル社会、防災といった広範な研究分野や、科学技術の実用化による社会課題解決に向けた連携をさらに進展させるために、積極的な議論が行われました。
双方は、既存の枠組みにとどまらず、グローバルな社会課題の解決に向けた学際的な連携の拡大を強く希望しており、今後は具体的な計画に基づいて共同の取り組みを進めていくことを確認しました。

スキット長官やパッチラリタ副長官たちとのディスカッション
タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)にて

国家イノベーション庁(NIA)との交流

同日の午後、代表団は国家イノベーション庁(NIA)を訪問し、クリットパカー・ブンファーン長官およびNIAの関係者と面会しました。会談では、日本とタイにおけるスタートアップ文化の比較や、東京科学大学発のスタートアップがタイで展開する可能性について意見を交わしました。

国家イノベーション庁(NIA)を訪問

在タイ日本国大使館を訪問

その後、一行は在タイ日本国大使館を訪問し、大竹理事長は大鷹正人駐タイ日本国大使および大使館関係者と会談しました。会談では、タイにおける学生交流に関する最新の取り組みを共有するとともに、タイにおける地震とインフラ問題への対策、タイの経済状況、留学生の進路等について幅広い意見が交わされました。

在タイ日本国大使館にて

同窓生との再会

タイの訪問中、バンコク在住の東京科学大学同窓生との意見交換会が実現しました。旧東京医科歯科大学および旧東京工業大学の卒業生、あわせて約20名が参加し、近況や学生時代の思い出を語り合うとともに、大学統合によって生まれた新たな可能性についても、それぞれの視点から意見や想いを共有しました。
両大学の同窓生は、「Science Tokyo Alumni」として交流を深め、今後の展望をともに描く貴重なひとときとなりました。

アラムナイとの交流

今後に向けて

今回のタイ訪問は、東京科学大学と現地パートナーとの間に築かれた信頼と相互理解の強固な基盤を改めて確認する機会となったと同時に、教育・研究・イノベーション及び社会課題解決に向けた新たな連携の可能性を切り拓くものとなりました。本学は今後も国際ネットワークの拡充を進め、国境を越えて社会課題に挑むパートナーシップの構築に尽力してまいります。タイとの関係をさらに深め、科学・イノベーション・人のつながりが広がる未来の創造を目指します。

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