Science TokyoがPM Award 2025最優秀プロジェクト賞を受賞

2025年11月11日 公開

2大学統合という前例なき挑戦を、プロジェクトマネジメントで成功に導く

東京科学大学(Science Tokyo)は10月25日、一般社団法人PMI日本支部が主催する「PM Award 2025」において、Large部門で最優秀プロジェクト賞を受賞しました。東京医科歯科大学と東京工業大学の2大学統合プロジェクトにおける卓越したマネジメントが高く評価され、受賞に至りました。

左から、佐藤雅志ダイバーシティ推進課長、田中雄二郎学長、大竹尚登理事長、一般社団法人PMI日本支部の端山毅会長、山本佳世子理事(社会連携担当)、友石正彦副理事(情報基盤担当)

PM Awardは、会員数70万人を擁する世界最大規模のプロジェクトマネジメント啓発団体PMI, Inc.の協力のもと、日本国内の優れたプロジェクトを表彰する制度であり、今年で5年目を迎えます。本学を含むファイナリストによるプレゼンテーションを視聴したPMP®(Project Management Professional)資格を有する方など1,400人からの投票に基づき、最優秀プロジェクト賞が決定されました。

2つの指定国立大学法人が統合して設立されたScience Tokyoの誕生プロセスは、教育・研究機関における組織統合の新たなモデルとして、国内外から注目を集めています。

統合準備委員会とワーキンググループによる推進体制

本統合プロジェクトでは、旧2大学で構成する統合準備委員会と50のワーキンググループ等を設置し、2年間という短期間で統合を達成。制度設計、組織文化の融合、教育研究体制の再構築など多岐にわたる課題に、プロジェクトマネジメントの手法を活用して着実に対応しました。

新大学のアイデンティティを社会と共創

統合に伴い、新大学の名称を募集し、学生・教職員・卒業生・社会からの6,000件を超える提案を受けながら「東京科学大学」という名称を決定しました。さらに「Brand Action!」プロジェクトを通じて、ワークショップやインタビュー、アンケートなど多様な対話を学内外と進めながら、大学の理念、ロゴマークを共創し、統合の象徴として広く発信しました。

Visionary Initiativesによる融合研究教育の推進

統合後は、分野の垣根を超えた新しい価値を創り出す土壌を整え、善き未来のビジョン実現を目指す融合研究体制「Visionary Initiatives(VI:ビジョナリーイニシアティブ)」を全学的に導入。統合が単なる制度的な合併ではなく、分野別縦割りの体制を分野横断型へと大きく変革し、新たな学びと研究の起点となることを示しました。このVIを基軸とする開かれた新大学として、世界のパートナーとの連携を進展させています。

授賞のあいさつで「統合は旧2大学の全員の力の結晶」と述べた大竹理事長
「次のAwardを獲得するような人材をどんどん輩出したい」と述べた田中学長

統合から得た教訓:丁寧なコミュニケーションの力

前例のない大学の統合プロジェクトを通じて、Science Tokyoの構成員は、あらためて大学内外との丁寧なコミュニケーションの重要性を学びました。この姿勢は、Science Tokyoの理念にも深く刻まれ、大学運営の礎となっています。

Science Tokyoは、プロジェクトマネジメントの力を活かし、未来の大学像を描き続けます。今回の受賞は、挑戦と協働の成果であり、次なる変革への一歩です。

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