未来を拓くVisionary Initiatives―新たに3つの研究体制を発表

2025年7月29日 公開

東京科学大学(Science Tokyo)は、善き未来をビジョンとして掲げ、その実現を目指す研究体制「Visionary Initiatives(VI)」の導入を2025年4月15日に発表し、まず3つのVIを示しました。今回、新たに3つのVIを追加し、合計6つのVIで取り組むビジョン駆動型研究の詳細と、参画する研究者の陣容を公表しました。

この取り組みは、目の前の社会課題を解決するだけでなく、「『科学の進歩』と『人々の幸せ』とを探求し、社会とともに新たな価値を創造する」という本学のMissionを、具体的な研究活動として体現するものです。つまり、未来ビジョンの実現に向けた研究を推進するための体制となります。

2025年度に始動する6つのVIには、それぞれ約60名、全体でおよそ360名の研究者が参画します。今後は、研究の発展、新たな知見の獲得、そして社会情勢の変化に応じて、各ビジョンへの参加研究者の増強、新たなビジョンの追加などを必要に応じて実施していきます。そして、2028年度にはScience Tokyoの全研究者が、これらのビジョンの実現に向けて、科学を通じて世界の人々のウェルビーイングを支える研究と教育に従事する。Science Tokyoは、そうした「本学の将来像」を描き、動き出しました。

「善き生活」「善き社会」「善き地球」を実現する6つのVI

6つのVIは、Science Tokyoが掲げる、人々のウェルビーイングを支える「善き生活」「善き社会」「善き地球」の実現に向けた指針として構想されています。

善き生活の実現に向けては、Total Health Design(科学はすべての人の健康と福祉のために)Well-Vitality Science(各人が精神的に豊かな多様な人生を実現する)を通じて具体化を図ります。

善き社会の実現には、Innovative-Life Society(サイバー・フィジカル空間で共創社会を開拓する)Space Innovation(宇宙生活圏を開拓する)を通じて、未来社会の創出に貢献します。

そして、善き地球を実現するために、GX Frontier(グリーントランスフォーメーションで持続可能な未来を実現する)Resilience-Tech Society(災害・パンデミックにレジリエントな社会を実現する)に取り組み、地球規模の課題に挑みます。

これら6つのビジョンの実現に向け、Science Tokyoの知を結集していきます。

大学統合がもたらす新たな価値

医歯学分野の旧東京医科歯科大学と、理工学分野の旧東京工業大学との統合によって初めて実現した融合研究組織であるVIは、今後、全学の体制へと拡大することが既に決定しています。各VIの詳細な取り組み内容、参画研究者、そして各VIをリードする6名のプログラム・ディレクターのメッセージを、Science Tokyoの公式Webサイトで公開しました。伝統ある二つの国立大学が統合によって新たに生まれ変わったScience Tokyoという新大学がもたらす新たな価値をご確認ください。

(上段左から:関根康人、石野智子、後藤美香 下段左から:石川文彦、黒田公美、阪口啓)

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