
東京科学大学(Science Tokyo)は11月23日、大岡山キャンパス西9号館ディジタル多目的ホールおよびオンラインのハイブリッド形式で、女性活躍応援フォーラム「新・東京科学大学へようこそ!」を開催しました。
このフォーラムは、女子中高生や高専生の理系進路選択を応援し、社会課題の一つである女性理工系人材の育成や裾野拡大を目的としたもので、約120人の女子中高生と、その保護者等が参加しました。
はじめに、大竹尚登理事長より開会のあいさつがありました。異なるバックグラウンドや視点を尊重し多様性を公正に生かす環境を築くこと。そして、ともに学びともに成長することでより良い未来の実現を目指し、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を力強く推進していくと述べました。

次に、田原麻梨江総合研究院准教授が基調講演で、「世阿弥の世界を科学する」と題し、自身の研究テーマ「どこまで世阿弥の世界は計測可能であるか?」について話しました。小鼓の動作解析や音響学の理工学的な解析など、理工系の枠に留まらない、異分野と連携した独創的な研究が紹介されました。

基調講演後は、今回のフォーラムをはじめ、本学の女性活躍推進の取り組みに賛同し支援する応援企業11社が、企業内における女性活躍への取り組みなどを動画で紹介しました。働く環境が整えられ、女性社員の育成にも力を入れている各企業の最新事情を、参加者が知る機会になりました。
続いて、桑田薫副理事(DE&I担当)をファシリテーターとし、5人のパネリストが登壇してパネルディスカッションを実施しました。理工学系に進学を希望することとなったきっかけ、統合後の授業の様子や課外活動、また、大学を卒業した理工系の女性が社会人として企業で働く様子など、さまざまな角度からディスカッションが行われ、参加者の中高生等にとって自分の将来を考えるきっかけとなりました。
登壇したパネリストは、以下のとおりです。
- 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(AIST) 量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)センター長、本学特別顧問、前東京工業大学長 益一哉
- 旭化成株式会社 上席執行役員 品質保証担当 仲二見裕美
- 環境・社会理工学院 社会・人間科学系 濱村貴美香(修士課程1年)
- 工学院 経営工学系 宮本泰地(学士課程4年)
- 環境・社会理工学院 融合理工学系 川原京子(学士課程3年)






最後に閉会のあいさつとして、山本佳世子理事(社会連携担当)より、基調講演およびパネルディスカッションの講評があり、関心の多様性が次の科学を開く道であると述べました。閉会後も、参加した女子中高生たちは登壇者と活発な情報交換を行いました。

終了後のアンケート
- 学生さんの話を聞くことができ、この大学を目指すモチベーションにつながりました。
- 学生さんたちの生の声、とても良かったです。こうした声は、ホームページのどこにもないものです。
- 外から見た意見と実際の学生の意見とは違っていてとても参考になりました。
- 理系に進むことの背中を押されました。
- 大学進学を考える上で、非常に勉強になりました。
- 自分が希望している、理工学系やものづくりの分野への学びに対して勇気をもらい、先輩に背中を押してもらいました。
- ぜひ、会場で子供に見てもらいたかった。基調講演は、地味に思ったが、身近なことも、学んだ公式等を使って解析でき、他の分野へ応用する可能性もあり、大変感銘を受けた。
- 企業サイドのお話がとても良かった。企業において、どのような仕事をしておられるのかもっと聞きたいと思いました。学生のダイバーシティのお話がとても刺さりました。
更新履歴
- 2月14日 本文の内容を編集しました。
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