女子高校生向け教育プログラム「女子STEAM生徒の未来チャレンジ~みらいの扉キャンプ2025~」を開催

2025年9月5日 公開

東京科学大学(Science Tokyo)、お茶の水女子大学、奈良女子大学の3大学が共催する、女子高校生向け教育プログラム「女子STEAM生徒の未来チャレンジ」最大のイベント「みらいの扉キャンプ2025」が8月6日~8日、東京都文京区のお茶の水女子大学ならびに東京都新宿区の東京セントラルユースホステルにおいて開催されました。イベントには全国から選抜された、高校1年生、2年生の女子生徒50人が参加しました。

初日の午後から開校式が開かれ、お茶の水女子大学の佐々木泰子学長、奈良女子大学の高田将志学長による、女子STEAM生徒への期待と激励のこもったあいさつがありました。その後、本キャンプの意義、目的と内容についての説明が行われました。

開会式でプログラムについて説明を受ける受講生

その後、3日間の合宿形式で、さまざまな講演、講義、実験、実習、グループワークのプログラムが実施されました。先進理工学講義では、受講する女子生徒が将来学んでいくであろう最先端の理工学分野について、気鋭の先生2人がわかりやすく解説しました。キャリアパス講義・座談会では、女性研究者・技術者の先達である2人の先生から、自身のキャリアを積んでいくプロセスで考えたことについてのお話があり、受講生にとって示唆に富んだ多くの情報が得られました。実験・実習授業では、2日目の午前と午後に1つずつ、6つのテーマから希望するテーマの実験・実習を受講し、高校までには経験できない理工学分野の実験・実習を体験しました。最終日の社会課題解決ワーク・アイデアコンテストでは、16グループに分かれてグループワークを行いました。「食品ロスについて考える」をテーマとして、社会課題を分析しながら解決方法とビジネスモデルを検討し、優秀との講評を受けたチームがプレゼン発表を行いました。

2025年度女子STEAM生徒の未来チャレンジ~みらいの扉キャンプ~実施プログラム

先進理工学講義

(1)「情報科学で音楽を眺める」伊藤貴之先生(お茶の水女子大学)
(2)「暑さ寒さを計測し、生活を見守るデザイン」久保博子先生(奈良女子大学)

伊藤先生の先進理工学講義
久保先生の先進理工学講義

キャリアパス講義・座談会

(1)下村真弥先生(奈良女子大学)
(2)大石佑子先生(AISTSolutions)

下村先生のキャリアパス講義と座談会
大石先生のキャリアパス講義と座談会

実験・実習授業

(1)「水を透明にするには~水の高度浄水処理~」 大瀧雅寛先生(お茶の水女子大学)
(2)「宝石 × 工学 2025:作る・壊す・発電する」 荒木稚子先生(Science Tokyo)
(3)「虹色の花を咲かせよう!植物が水を吸う仕組み」 奈良久美先生(奈良女子大学)
(4)「機能性ハイドロゲル材料を体験してみよう!」 秋元文先生 (お茶の水女子大学)
(5)「振動を利用して走る移動機械の設計・試作・競争」 岩附信行先生(Science Tokyo)
(6)「Pythonで時系列データを可視化しよう」 瀬戸繭美先生(奈良女子大学)

荒木先生の実験・実習授業
秋元先生の実験・実習授業
岩附先生の実験・実習授業

社会課題解決ワーク・アイデアコンテスト

テーマ: 食品ロスについて考える
ファシリテータ: 因幡和晃先生(Science Tokyo)
審査員: 岩附信行先生(Science Tokyo)、相川京子先生(お茶の水女子大学)、久保博子先生(奈良女子大学)

社会課題解決ワーク・アイデアコンテストのグループワーク

初日と2日目の夕食後には、受講生がティーチングアシスタントとともに「みらいを語る夕べ」を実施し、受講生同士で情報交換を行うとともに親睦を深めました。最終日には閉校式を行い、Science Tokyoの大竹尚登理事長のあいさつ、ならびに奈良女子大学の山内茂雄副学長、お茶の水女子大学の大瀧雅寛共創工学部長からの講評がありました。最後に集合写真を撮影して、プログラムは無事終了しました。

「みらいを語る夕べ」での情報交換
閉校式であいさつするScience Tokyoの大竹理事長

みらいの扉キャンプ終了後、「女子STEAM生徒の未来チャレンジ」プログラムの一環である「みらいの扉ビジット」イベントとして、希望者は、お茶の水女子大学ならびにScience Tokyo大岡山キャンパスの研究室見学を行いました。

受講生とティーチングアシスタントの集合写真

「女子STEAM生徒の未来チャレンジ」は、一般財団法人三菱みらい育成財団の助成(2024年度採択、カテゴリー3:卓越した能力を持つ人材を、早期に発掘・育成する教育プログラム「先端・異能発掘・育成プログラム」)を受けて実施しています。また、本プログラムの趣旨に賛同いただいた、川崎重工業株式会社、Sky株式会社、大日本印刷株式会社、NITTOKU株式会社、三井化学株式会社から支援を受けています。

本教育プログラムは、来年度以降も継続して実施する予定です。2026年度も8月初旬に「みらいの扉キャンプ」開催が計画され、2026年4月をめどに参加生徒募集を行います。あわせて、共催3大学のオープンキャンパスや女子学生向け各種講演会などに参加できる「みらいの扉ビジット」も開催予定です。

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