未来人材応援プロジェクト「Sake Tech Tokyo」開催報告

2026年2月4日 公開

2026年2月20日 更新

東京科学大学(Science Tokyo)学生支援センターと教育推進部学生支援課は、一般社団法人蔵前工業会の協力のもと、1月14日(水)にHisao&Hiroko Taki Plaza(Taki Plaza)にて「Sake Tech Tokyo」を開催しました。

本イベントは、本学卒業生である株式会社ぐるなび取締役会長・創業者、滝久雄氏の支援による「未来人材応援プロジェクト」の一環として企画されました。

講演と日本酒体験、質疑応答

日本酒および味噌・醤油の醸造元である小玉醸造株式会社(秋田県)の代表取締役社長で、本学卒業生でもある小玉真一郎氏を迎え、「SAKE BREWING FOCUSING ON YEAST」と題し、酵母に焦点を当てた日本酒醸造について英語で講演を行いました。

小玉氏は蔵の歴史や酒造工程をスライドや動画で紹介し、酵母に関する新発見3点(泡なし酵母、セルレニン耐性酵母、尿素を作らない酵母)について解説。特に輸出対応や香味改良、安全性向上への応用に関する具体例は、参加者の関心を集めました。

講演後は先着50人の参加者が日本酒4種類(純米大吟醸・純米吟醸・純米・生酒)の飲み比べを実施。さらに、米質や麹・酵母の重要性、伝統技術と最新技術の融合について活発な質疑応答が行われました。英語と日本語での質問に小玉氏が丁寧に回答し、参加者は大変満足した様子でした。

日本酒醸造について英語で講演する小玉氏
小玉氏の話に熱心に耳を傾ける参加者たち
イベントの司会を務めた柳瀬梨紗子さん(左) と新谷栄茉さん(右)

未来人材応援プロジェクトでは、今後も学生の皆さんの関心に応えるイベントや交流の場を継続的に提供していく予定です。

なお、本イベントは会場の収容人数を大幅に上回る申し込みをいただき、参加募集を早期に締め切らせていただきました。ご応募いただけなかった皆さまには、深くお詫び申し上げます。

小玉氏と未来人材応援プロジェクトメンバー

未来人材応援プロジェクト学生メンバーのコメント

キム・ナムギョンさん(物質理工学院 材料系 修士課程)

今回は本学卒業生である小玉醸造株式会社の小玉様から日本酒についてご講演いただきました。日本酒は学生からすると少し遠く感じるものではありますが、全国各地に特産品として出ているものも多く、身近で見られるため好奇心を持っている学生さんが多くいらっしゃると思います。私自身も最初は日本酒が遠く感じましたが、美味しい日本酒を味わってから興味を持つようになり、勉強したらその深さにより興味深く思うようになりました。本学の学生さんも私のように、日本酒についてわからないけど知りたい人が多いと考え、本講演を企画しました。また、日本酒は海外でも注目されていて、留学生の方にも日本文化としての日本酒を伝えることができて良かったです。実際に多くの学生さんが参加してくださり、日本酒を体験できる機会を提供できうれしいです。

講演では日本酒に使われる材料にフォーカスを当てて話されていましたが、材料系の学生である私にも役に立ちました。日本酒は麹、米、水などで作られ、材料それぞれのどのような成分が味と香りに影響するのかを化学的に説明されました。研究をする際にも材料全体ではなく、材料のどの部分がどういう物性に働いているのか、本質を理解した上で組成を変えるなどの研究を行うことが重要ですが、同じような工夫が日本酒づくりでもなされていることがわかりました。

上原綾太さん(物質理工学院 材料系 博士後期課程)

本イベントでは、日本酒の製造に用いられる技術や原料に着目し、本学卒業生である小玉醸造株式会社の小玉様を講師としてお招きし、ご講演いただきました。当日は予想を上回る多くの方にご参加いただき、講演内容に熱心に耳を傾けてくださる姿が大変印象的でした。また、試飲の際には参加者同士が日本酒について意見を交わす場面も多く見られ、本イベントが新たな関心や交流を生み出すきっかけとなったことをうれしく思っております。

私は高分子材料の研究に携わる中で、「ものづくり」を支える基礎科学が実社会とどのように結びついているのかに強い関心を抱いてまいりました。本イベントを通して、日本酒もまた、科学が実社会に良い影響を与えている好例の一つであると改めて実感いたしました。

来年度のイベントにおいても、参加者同士の交流や新たな発見が生まれる、有意義なイベント運営を目指してまいりたいと考えております。今後とも変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

柳瀬梨紗子さん(環境・社会理工学院 融合理工学系 修士課程)

本イベントでは日本酒の種類や作り方に焦点を当て、本学卒業生である小玉醸造株式会社の講師の方にご講演いただきました。当日は予想以上に多くの参加者にお越しいただき、大変嬉しく思います。また、以前より私は本プロジェクトを通して参加者同士のつながりを生みたいと考えており、今回のイベント中に参加者間で交流が起こっているのを見た際は達成感を強く感じました。

私は今年度をもって修士課程を修了し、来年度からは企業に就職する予定です。したがって、本プロジェクトへの参画もこのイベントをもって終了となります。これまで数多くのイベントに携わらせていただいたこと、心より御礼申し上げます。本プロジェクトを通して得た経験や学びはさまざまな場面で生きるものばかりです。この経験をもとに、私自身も引き続き精進してまいります。

今後とも本プロジェクトへのご支援、ご協力どうぞよろしくお願いいたします。

新谷栄茉さん(環境・社会理工学院 社会人間科学系 修士課程)

SAKEといえば日本酒、と言われるほど今や世界中で有名になっている日本酒。本イベントは本学の卒業生でもある小玉醸造株式会社の小玉様をお招きし、日本酒についての講演を行っていただきました。講演会には日本人学生だけでなく、留学生の方々にも足を運んでいただき、日本酒の力を実感するイベントとなりました。試飲を通して、各日本酒の香りや、味、色などさまざまな違いを肌で体験することができたのではないでしょうか。

私は文化と科学技術の関係について研究していますが、日本酒はまさに科学の詰まった食文化の一つと言えるでしょう。文化を支える科学の力によってこれからも多くの人が笑顔になることを願っております。ご支援およびご参加いただいた皆様、そして小玉様、ありがとうございました。

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更新履歴

  • 2026年2月20日 本文の編集を行いました。

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