東京科学大学(Science Tokyo)学生支援センター未来人材育成支援室は11月19日、「アーティストとアートを体験するセミナー2025秋」を大岡山キャンパスで開催しました。
このセミナーは、学生が芸術からインスピレーションを得て自分の創造的な表現を身につけることを目的として、春と秋の年2回実施しています。セミナーは英語・日本語の併用で行われ、多様な背景を持つ22人(留学生14人、日本人学生8人)の学生たちが集い、アートを楽しみました。
今回のセミナーのテーマは「20世紀の人々の顔/肖像画と自画像」。ピカソやマティスなど著名な芸術家による肖像画から、さまざまなアプローチや技法を講義で学んだ後、参加者自身が肖像画を描く実習を行いました。
講師の紹介
講師は、Science Tokyoで非常勤講師を務める画家・詩人のツーゼ・マイヤー(Zuse Meyer)氏です。マイヤー氏はベルリン国立芸術大学出身で、現在はベルリンと東京を拠点に創作活動を行うとともに、独創的なアートワークショップ、アートスクールを主宰しています。
講義
ピカソ、マティスなどの肖像画やアートに関する言葉を引用し、それぞれの作品とともに学びました。各作品を比較しながら、当時の歴史的背景や画家自身が置かれていた状況がどのように表現に影響したのかについても解説がありました。肖像画は単に人物を写すだけでなく、描き手の気持ちや、その時代の雰囲気まで映し出すものであることが紹介されました。
実習
今回のセミナーでは3回の描写実習を行いました。参加者が描いている間、講師のマイヤー氏は、それぞれの絵に丁寧なコメントをし、和やかな雰囲気の中でセミナーは進みました。
1. 一筆書きで自分の顔を描く
まずはウォーミングアップとして、鏡を見ながら鉛筆を使って自分の顔を一筆書きで描きました。参加者は最初はとまどっていましたが、講師の声がけに背中を押され、徐々に絵を描くことにひきこまれていきました。
2. 利き手ではない手で自分の顔を描く
次の課題は、利き手ではない手で自分の顔を描くことです。普段使わない手を使うことによって、自分の感性に正直に描くことが目的です。
3. 向かい合った席の人の顔を、水彩絵の具で描く
3つめの課題は、向かい合った席の人の顔を水彩絵の具で描きます。学生たちは、思い思いの色を使って、自分が感じるままに描きました。相手の特徴や雰囲気をとらえ、自由に描かれた絵は、どれも大変素晴らしいものでした。
実習の最後は、他の人が描いた絵を見ながら、感想を述べ合いました。
参加した学生の声
- 大学に入学してから絵を描く機会がなかったので、久しぶりに体験できてとても楽しい時間でした。講師の方も優しく、描いた絵に対してポジティブな感想をもらえたのが嬉しかったです。
- 大変素晴らしい時間でした。アートを作成することは、人間の表層を描くのではなく、よく観察し対象の内面まで記述しようという試みだと思います。この姿勢は、データの裏に働く法則性に想いを馳せる研究にも通じるのかなと思います。
- 自画像を描くという普段はしない経験を通じて、新たな角度から自分や他人を観察することができ、新鮮で良い体験だと思いました。
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更新履歴
- 2026年1月6日 本文の編集を行いました。
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