東京科学大学(Science Tokyo)において、学生の主体的な学びを重視し、学士課程2年次から研究を開始し一貫した研究指導を行うことで、将来の学術界・産業界を牽引する傑出した博士人材の輩出を目指す「B2Dスキーム」初となる修了生(生命理工学院 生命理工学系 小川涼平さん)が誕生しました。
これに伴い、9月24日に本学大岡山キャンパス事務局1号館にて「B2Dスキーム修了式」が執り行われ、第一号修了生への修了証書の授与が行われました。
当日は関係教職員が見守る中、緊張感がありつつも、第一号修了生の門出を祝う温かな雰囲気に包まれて式が進行しました。
式では、関口執行役副学長(教育担当)およびB2Dスキーム関係教員より、第一号修了生へお祝いと激励のメッセージが贈られました。
関口秀俊 執行役副学長(教育担当)
第一号としての修了、誠におめでとうございます。コロナ禍などの困難を無事に乗り越え、早期卒業・短縮修了を果たされたことは、本当に素晴らしいことです。本日が新たなスタートラインとなりますので、これまで培った知見や経験を生かし、新しい道へ大きく羽ばたいてください。胸には半分は東京工業大学、もう半分は新しい東京科学大学の気持ちを持って、今後のステップで活躍されることを心より期待しています。
蒲池利章 B2D実施委員会委員長
学部2年次後半から研究室に配属され研究を進められるというB2Dスキームのメリットを最大限に活かし、本学の博士後期課程の修了およびB2Dスキームの修了を迎えられたこと、大変喜ばしく思います。ご本人のご努力はもちろんのこと、B2Dスキームの担当教員をはじめとした様々な方にお世話になりながら、B2Dスキームを修了されたのではないかなと思います。
今後は社会に出て活躍されることとなりますが、本学のアントレプレナーシップ教育機構が運営する修了生コミュニティ『人材の泉』などにもご参画いただき、数年後に本学へ戻ってきて、後輩たちへご自身の経験や知識を還元していただけることを期待しています。
岩澤伸治 B2D実施委員会副委員長
2018年の制度準備期から携わってきた者として、第一号修了生の誕生は本当に嬉しく思います。第1回のB2Dフォーラム※で小川さんが掲げた『複雑な感情のメカニズムを解明したい』という研究目標を振り返ると、コロナ禍での制約を乗り越え、当初の志からぶれることなく一直線に研究を成就・初志貫徹された姿は実に見事でした。本学およびB2Dスキームで学んだことを活かし、最先端の場で引き続きご活躍されることを応援しています。
※B2Dフォーラム:年2回開催されるプログラムです。学士2年生から博士後期課程までのB2Dスキームの参加学生が分野・学年の枠を超えて集まり、研究発表やグループワーク等を通して情報交換・交流を行っています。
湯浅英哉教授(生命理工学系B2D担当教員)
多角的な領域の視点を取り入れ、新たな価値や高みを目指すB2Dスキームの理念は、例えるなら現代の『レオナルド・ダ・ヴィンチ』養成コースだと感じています。ダ・ヴィンチも外国を渡り歩いて実力を磨いていったという経歴がありますが、小川さんもB2Dスキームを活用しながら、海外研究留学を通じて自らの視野と研究を深められました。小川さんには第一号修了生という誇りを胸に、今後もそのフロンティア精神を持ち続けて活躍してほしいと思います。
林宣宏教授(B2Dスキーム修了生指導教員)
小川さんは研究者として優秀であることはもちろん、純粋に研究が好きでやりたいことを追求してきた『昭和の研究者』のような魅力を持っています。我々研究者にとって『誰と一緒に研究をするか』は大変重要ですが、彼と話していると、『こういう人と一緒に研究がしたい』と思わせてくれる存在です。B2Dスキームの後輩たちがその背中を見て育っていくような、理想的なお手本となる第一号修了生となってくれました。これから赴任される新たな研究の場でも、ご自身のやりたいことを追究して飛躍されることを期待しています。
修了生の声
第一号修了生:小川 涼平さん(生命理工学院 生命理工学系 生命理工学コース)
本日はこのような式典の場を設けていただき、誠にありがとうございます。B2Dスキーム初の修了生としてこの日を迎えられたことを、大変嬉しく思っております。
まず、当初より温かくご指導いただいた一瀬宏先生(元 生命理工学院教授)、博士課程の指導教員をお引き受けくださった林先生、さらにB2Dスキームの修了要件の一つである留学を受け入れてくださったJanelia Research Campusの麻生能功先生に感謝をお伝えしたいと思います。また、B2Dや研究室の仲間、事務スタッフの皆様のサポート、そして、今日までの家族の支えにも深く感謝しております。
B2Dスキーム一期生として、学士課程2年次から研究を始められるという利点を存分に享受し、大変楽しく充実した研究生活を送ることができました。改めまして、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
B2Dスキームの概要と特長
B2Dスキームは、高い研究意欲を持つ学生を対象に、学士課程早期から博士後期課程まで学生の主体的な学びを重視した教育を一貫して行い、社会を牽引する傑出した博士人材の育成を目指す本学独自の教育プログラムです。
通常の標準学修課程では学士課程4年次から「学士特定課題研究」として研究をスタートしますが、B2Dスキームでは学士課程2年次という早期からの研究開始を可能にしています。
本スキームには以下の5つの大きな特長(メリット)があります:
1.学士課程2年次後学期から研究開始
2.通常より早く希望研究室を決められる
3.テーラーメイド型のカリキュラム「B2D特別学修課程」で学べる
4.異分野の学生と交流できる
5.留学費用の援助あり
B2Dスキームでは、自身の目指す研究からバックキャストしてB2Dでの学修内容を決め、研究分野を選ぶことを想定しています。
B2Dスキームは来年度(2027年度)も引き続き実施を予定しております。
学士課程1・2年次を対象とした全学説明会も2027年春に開催予定です。募集要項や説明会等の詳細につきましては、決定次第、本学Webサイト等にて順次ご案内いたします。興味をお持ちの方は、ぜひご参加ください。