「医工連携」をテーマに統合後初となる「Science Tokyo Summer Program 2026」を開催
7月2日~29日の4週間にわたり、世界各国の協定校から理工学系および医歯学系を専攻する多様なバックグラウンドを持つ留学生が参加し、「医工連携」をテーマに多角的な学びと交流を目的としたScience Tokyo Summer Program (STSP)2026を実施いたしました。初日に行われたオリエンテーション&コーヒーアワーでは、本学の学生とのお茶や雑談を通して緊張もほぐれ、終始あたたかい雰囲気の中でプログラムがスタートしました。
Visionary Initiatives(VI)からの特別講義・研究室滞在
プログラム期間中は、2025年4月より善き未来をビジョンとして掲げ、その実現に向けて新たに全学に導入された研究体制Visionary Initiatives(VI)の Innovative-Life Society (S1)から4名の先生をお招きし、本学が取り組んでいるVI研究の紹介及び特別講義を開講していただきました。
特別講義テーマ
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工学院 電気電子系 阪口 啓教授(S1 プログラムディレクター)
「サイバー・フィジカル空間で共創するスマートモビリティ」 -
工学院 システム制御系 畑中 健志教授
「マルチドローンの協調制御とスマート農業」*講義後にデモ実験を実施 -
在宅・緩和ケア看護学分野 福井 小紀子教授、リプロダクティブヘルス看護学分野 松﨑 政代教授
「ヘルスケアの課題解決に向けたデジタル技術の活用:参加者皆で考えよう」
本学の最先端研究について理解を深めるとともに、看護学分野の特別講義では現在の看護環境における課題をデジタル技術の活用によってどのように解決できるかについて、ご協力いただいた4名のTA(ティーチング・アシスタント:講義補助の学生)と参加者全員でグループディスカッションおよび発表を行い、考察を深めました。
2週目から4週目までは各自の専攻に応じた研究室へ分かれ、主体的に研究活動に取り組みました。統合後初開催となる今回のプログラムでは、分野横断型の研究室受入を可能としたことで、理工学系専攻の学生11名中3名が医歯学系の研究室に所属するなど、従来の枠を越えた研究室配属が実現し、まさに本学の医工連携を体現するプログラムとなりました。最終日の成果発表会に向け、限られた期間の中で研究内容を分かりやすく伝えるべく、プレゼンテーション資料やポスターの作成に精力的に励みました。
日本文化体験・企業見学会
研究活動に加えて、日本文化体験や企業見学にも取り組みました。茶道体験では「一期一会」の心得や作法を学び、静寂の中で日本伝統の美意識を身をもって体感しました。また、ダイキン工業株式会社のフーハ東京(ショールーム)訪問では、空調分野において世界トップシェアを誇る最先端の技術力やグローバル戦略に触れ、日本のビジネス文化および産業構造への理解を大いに深める機会となりました。
学びの成果
プログラムの最終日に実施した成果発表会では、留学生たちがこれまでの研究成果や文化体験での気づきを堂々と発表し、4週間での確かな成長を感じさせました。また、理工学系・医歯学系それぞれの研究室で取り組んだ多様な研究成果を共有することで、参加者にとって自身の専門分野とは異なる研究にも触れる機会となり、統合後の本学ならではの領域横断的な学術交流の場となりました。続いて行われたフェアウェルパーティーでは、かけがえのない思い出を語り合い、別れを惜しみながらも国境を越えた再会を誓い合う姿が見られました。
参加者からのメッセージ
チャイ イン コチャポーンさん 学士課程2年 タマサート大学
指導教員:小尾 高史 教授(工学院 情報通信系)
「大学生活で最も有意義な体験となりました。充実した環境と親身な研究室の指導により、短期間で研究や発表のスキルが大きく向上しました。異国の学生との交流や日本での生活適応を通じて人間的にも成長でき、共に成果を上げたチームメイトや寛大なサポートへの感謝で胸がいっぱいです。」
アズカ アキラ マズファーさん 学士課程3年 インドネシア大学
指導教員:安楽 泰孝 准教授(情報理工学院 材料系)
「東京科学大学のサマープログラム参加は貴重な体験となりました。特別講義や企業訪問で視野を広げ、安楽研究室では先進的mRNAデリバリーシステムに関する精密高分子合成の実践研究に従事しました。協力的な環境でメンターと研究を進め、科学的スキルと情熱が一段と高まる機会となりました。この素晴らしい機会に心より感謝しています。」
ス チー シェンさん 学士課程3年 国立台湾大学
指導教員:藤田 知之 教授(医歯学系 心臓血管外科学分野)
「このプログラムを通じて、毎日心臓外科の手術見学(外科学習)に深く携わることができ、医療チームの皆さんと緊密に連携・交流しながら、素晴らしい友情を築くことができました。また、STSPの特別講義や留学生同士の交流からも多くの刺激を受け、非常に充実した、楽しい1ヶ月となりました。全力でサポートしてくださった運営チームの皆様、本当にありがとうございました!またお会いできる日を楽しみにしています!」
ヤオ チェンさん 学士課程4年 シンガポール国立大学
指導教員:山口 猛央 教授(物質理工学院 応用化学系)
「STSPは大変有意義な体験となりました。世界的な環境での研究に加え、親身なスタッフの生活・事務面の手厚い支援や、文化活動を通じた歓迎が印象的でした。教授や研究室メンバーの励ましのおかげで自信を持って挑戦でき、研究への情熱が深まるとともに、かけがえのない絆を得ることができました。」
ハ メラニー アン ンゴックさん 修士課程1年 ネバダ大学リノ校 医学部
指導教員:石川 文彦 教授(医歯学系 包括病理学分野)
「本プログラムを通じ、バイオインフォーマティクスやがん研究の知見を深めるとともに日本文化に親しむことができました。手厚いサポートのもとで研究メンターと協働できたうえ、世界中の参加者と交流し、日本の祭りや食文化を楽しみながらかけがえのない友人や思い出、貴重な経験を得られました。」