夏の電脳甲子園「第30回スーパーコンピューティングコンテスト」を開催

2024年10月30日 公開

東京工業大学 学術国際情報センターは8月19日から23日にかけて、「夏の電脳甲子園」ともいわれる第30回「スーパーコンピューティングコンテストSuperCon2024」(以下、スーパーコン)の本選を、大阪大学 サイバーメディアセンター、理化学研究所 計算科学研究センターとの共同主催で行いました。

スーパーコンは、高校生または高専生の2~3人が1チームとなり、スーパーコンピュータ(以下、スパコン)を使用して、難問を解くプログラムを4日間で作成し、その正確さと速度を競うプログラミングコンテストです。

本年度は大阪大学のスパコン「SQUID(スクウィッド)」を使用し、オンラインで開催した本選には、予選を勝ち抜いた17校・20チームの54人が参加しました。

スーパーコンピュータ「SQUID」

本選問題:「森林火災の消火」

本選問題は、島の森林火災における消火活動というシミュレーションをもとに出題されました。消火隊ができるのは「燃えていない木を切り倒して延焼を防ぐこと」だけです。十分な作業時間が経過したある時刻において、燃えなかった木の密度の総和(S)をなるべく大きい値にするために、切り倒す木の密度を決めることが求められました。

  • 今回のプログラム作成では、ベクトル計算機の特徴を生かした計算の高速化を目指しました。
課題説明

閉会式・結果発表

8月23日の閉会式では、主催・共催機関からのあいさつ、コンテストの結果発表が行われました。主催機関からは東工大の佐藤勲総括理事・副学長、渡辺治理事・副学長(研究構想担当)、学術国際情報センター長の伊東利哉教授(情報理工学院 数理・計算科学系)、大阪大学の西尾章治郎総長のあいさつがあり、また、共催機関からは情報処理学会の遠山紗矢香教育担当理事、電子情報通信学会の牧野和久コンピュテーション研究会委員長のあいさつがありました。さらに、文部科学省の塩見みづ枝研究振興局長がビデオメッセージで参加者の奮闘を称えました。

東工大 佐藤総括理事・副学長
東工大 渡辺理事・副学長
東工大 伊東センター長
大阪大学 西尾総長

続いて、スーパーコン実施委員会委員長である 大阪大学 サイバーメディアセンターの吉野元教授が上位3チームを発表し、本選問題の解説と、各チームの解答について講評を行いました。

本選結果

1位 Calamari/筑波大学附属駒場高等学校
2位 tcAtCa/筑波大学附属高等学校
3位 KohakuCH/千葉県立長生高等学校

1位になった筑波大学附属駒場高等学校「Calamari」には、文部科学大臣賞、併せて学会奨励賞(電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ スーパーコンピューティング奨励賞、情報処理学会 若手奨励賞)が授与されました。

  • 東京工業大学は、2024年10月に東京医科歯科大学と統合し、東京科学大学(Science Tokyo)となりました。
  • 組織名・役職名はコンテスト開催当時のものです。

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スーパーコン24実施委員会