6月13日、東京科学大学(Science Tokyo)のHisao & Hiroko Taki Plaza(Taki Plaza)地下2階イベントスペースと大階段において、「LIGHT UP NIPPON ―日本を照らした奇跡の花火―」のフィルム上映会が開催されました。本上映会は、復興支援・防災等の活動に取り組む東京科学大学学生ボランティアグループ(VG)が企画運営しました。当日は、本学学生・教職員など約20人が来場し、東日本大震災の記憶を振り返るとともに、復興や防災について改めて考える時間となりました。
この映画は、東日本大震災発生から僅か5ヵ月後の2011年8月11日に実施された、東北地方太平洋沿岸部10ヵ所での花火同時打ち上げプロジェクト「LIGHT UP NIPPON」の軌跡を追うドキュメンタリー映画です。
VGが上映会を企画した背景には、東日本大震災から14年以上が経ち、記憶の風化が課題とされている状況があります。その中で、震災当初に日本全国を巻き込み開催された「LIGHT UP NIPPON」プロジェクトを知り、参加者一人ひとりがいま一度、復興や防災について考える機会を提供することで、学内外の災害に対する意識向上とその波及効果を期待する思いがありました。
上映前には、司会を務めるVGメンバーの坂本幸生喜さんから上映会の趣旨とVGの活動に関する説明がありました。映画上映中には、未曾有の災害の中、意見の衝突などさまざまな困難に直面しながらも、プロジェクト成功に向けて尽力する方々の姿を来場者が真摯に受け止める様子がうかがえました。上映後には、VGメンバーの沈連童さんから、映画を観た感想が述べられました。最後にVG代表の松尾祥汰さんが、今年度末の開催を計画している「東日本大震災被災地訪問スタディツアー(一般学生と共に東日本大震災に関する伝承館・遺構を訪問するツアー)」について紹介し、上映会は閉会しました。上映会を通じて、当時の災害について振り返り、考えを巡らせる時間を持てただけでなく、困難な状況でも前を向いて「生きる力」を実感し、勇気をもらうことができました。VGでは今後も復興・防災に関するさまざまな取り組みを展開する予定です。
来場者アンケートより(一部抜粋)
- 2011年8月11日に何をしていたのか、考えながら見ました。いわきにいたのです。その時の気持ちを久しぶりに思い出しました。
- あの頃のこと、当時の気持ちなどを思い出しました。とても心に響きました。
- 人間って素晴らしい。
- 私自身、資金や地域の人の協力は瓦礫処理といった復興に使った方がいいのではないかという思いがありました。でも映画を見る中で、楽しみややりがいを生み出すことや全国の人へ元気を届けることの大切さと、それに対して誰でも、どんな手段ででも手助けできるということに気付かされました。
- 全体としてメッセージ性のある内容で良かったです。
- 花火の美しさと見上げる人々の表情が深く心に残りました。
VGメンバーのコメント
坂本幸生喜さん(理学院 数学系 学士課程2年)
今回は、この映画の上映会を開催することができ、喜ばしい限りです。開催に際して、たくさんの方々のご協力を賜りました。厚く御礼申し上げます。現在、私は数学を勉強しています。数学において、他人との協力は不可欠です。一人では思いつかないアイデアが、複数人だと生み出されることはしばしばあります。「LIGHT UP NIPPON」プロジェクトも、企画者はもちろん地域住民やスポンサーを含むすべての関係者の協力のもと実現したものです。私も、広大な数学の世界を切り拓くべく、他人と協働する姿勢を大切にしようと思います。
沈連童さん(工学院 経営工学系 経営工学コース 修士課程2年)
上映会が無事に開催できましたのは、多くの関係者の方々のご協力があってこそです。また、貴重な感想を共有する機会をいただき、心より感謝申し上げます。
「LIGHT UP NIPPON」は、亡くなった方々への祈りだけでなく、生きている人々が前を向いて力強く生きていってほしいという願いが込められたプロジェクトです。
災害は私たちの当たり前の日常を奪いましたが、多くの方々が力を合わせて打ち上げた花火は、人々に「生き続ける勇気」を与えたと感じました。
私は現在、経営工学系に所属し、人間工学の研究をしています。人間工学とは、人々がより生きやすい社会をつくるための学問です。その学びを活かし、「LIGHT UP NIPPON」に関わる方々のように、真摯に人と向き合い、世界に対してやさしい存在になりたいと強く思いました。
東京科学大学学生ボランティアグループ(VG)について
大岡山学生支援センター未来人材育成支援室に所属する学生団体で、東日本大震災での写真洗浄活動をきっかけに誕生しました。現在は、復興支援・防災活動・地域連携を軸に、学内外でさまざまなボランティア活動を実施しています。具体的には、工大祭およびホームカミングデイでの被災地復興支援物産展、学内防災訓練の補助、こども食堂、教科書・参考書の寄付・譲渡の仲介(古本市)、コンタクトレンズ空きケース回収などがあります。週1回Taki Plazaにてランチミーティングを行い、現在は被災地訪問スタディツアーの計画などを進めています。
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