「すずかけサイエンスデイ2025」を開催

2025年7月30日 公開

最先端の研究と科学体験に2,500名以上が来場

東京科学大学(Science Tokyo)では、5月17日、18日の2日間、「すずかけサイエンスデイ2025」を開催しました。

すずかけサイエンスデイは、研究室公開や講演会を通して最先端の研究に触れながら、理科や科学の面白さ・奥深さを幅広い世代に体験してもらうことを目的としたイベントです。すずかけ台キャンパス設立50周年を迎える今年は、例年の研究室公開や科学実験教室、講演会に加え、歯学部と連携したイベントを実施し、総勢2,500人以上の来場者を迎えました。小中学生から受験生、一般の方々まで、キャンパスはさまざまな来場者で賑わいました。

Science Tokyoとなって初のすずかけサイエンスデイは2,500人以上が参加

また、同日には「すずかけ台オープンキャンパス」も開催され、「東京科学大学理工学系 第2回大学院説明会2025」をはじめ、各学院・系やプログラムによる個別説明会や見学会が行われました。

参加者から多くの質問が寄せられた講演会

17日には、「医歯工が繋ぐ新しい未来」をテーマに、旧・東京医科歯科大学と旧・東京工業大学それぞれの研究者が持つ研究知見を組み合わせた異分野融合研究のうち、東京工業大学・東京医科歯科大学マッチングファンドに採択された課題の一部を紹介する講演会を開催しました。工学院 システム制御系の塚越秀行教授と東京科学大学病院 整形外科の中川裕介寄附講座准教授が登壇し、約70人が参加しました。

18日には、「脱炭素社会ってなあに?」をテーマに、昨今話題となっている脱炭素社会・炭素循環社会について理解が深まる機会となるよう、総合研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所/Science Tokyo GXIの村上陽一教授と物質理工学院 応用化学系の伊原学教授が講演を実施しました。両教授それぞれの専門分野における脱炭素社会へのアプローチについて解説し、約70人が参加しました。

両日とも講演後の質疑応答では多くの質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがえました。

講演を行う工学院の塚越教授
中川寄附講座准教授による講演

35のさまざまな分野が参加した研究室公開

研究室公開には、多岐にわたる分野から35の研究室が参加しました。日頃の研究をもとに、身近な物質や微生物を使った実験、生活に関わる疾病研究、最新の研究設備の紹介などが行われ、来場者は学生や研究者の説明に熱心に耳を傾け、最先端の研究への理解を深めていました。

瀧ノ上研究室
真島・伊澤研究室

実験教室「くらりか」に小学生約120人が参加

東京工業大学同窓会(蔵前工業会)の有志が運営する「蔵前理科教室ふしぎ不思議(くらりか)」は、子どもたちに理科の面白さを伝えることを目的に、毎年多彩なテーマで実施されています。今年は『マグデブルグの半球』と『化学ペン』の2テーマで行われ、小学生約120人が参加しました。

『マグデブルグの半球』の教室では、ペットボトルやプリンカップの空き容器を2つ合わせて内部を真空状態にすると、大気圧によって2つの容器が離れなくなる様子を体験しました。空き缶がつぶれる実験や水がこぼれないコップの実験なども行い、日常生活では意識しづらい大気圧と真空の性質を楽しく学びました。

また、『化学ペン』の教室では、酸性・中性・アルカリ性と異なる性質を持つ水溶液を使って、色の変化を体験する実験を行いました。化学反応を判定する指示薬を塗り絵の下絵に塗っておき、そこにアルカリ水溶液を吹き付けると瞬時に色が変わる様子を目にして、子どもたちから驚きと興奮の声が上がりました。

終了後のアンケートでは、参加したほぼすべての子どもたちが「また参加したい」と回答し、科学への関心の高まりが見られました。

くらりかの「マグデブルグの半球」で大気圧と真空の性質を体験
くらりかの「化学ペン」で色の変化を体験

歯学部との連携イベントを新たに開催

Science Tokyoとなって初めての開催となる今年は、歯学部と連携した新規イベント「虫歯を治そう!」と「歯型を撮影しよう!」を実施しました。

「虫歯を治そう!」では、模型の歯に樹脂材料で詰め物をする治療体験を行い、治療後の模型は記念品として持ち帰っていただきました。

「歯型を撮影しよう!」では、東京科学大学病院の歯科医療で使用されている口腔内スキャナを用いて、歯の模型をスキャンする体験を実施しました。参加者は歯学部の教員や学生のアドバイスを受けながら歯型を丁寧にスキャンし、パソコンに出力された歯型の3D画像を確認しました。

歯に詰め物をする治療を体験した「虫歯を治そう!」
「歯型を撮影しよう!」で3D画像を確認する参加者

どちらの体験も子どもたちを中心に大盛況で、大人の参加者からも最新の歯科医療について多くの質問が寄せられました。

その他にも、スーパーコンピュータ「TSUBAME4.0」の一般公開や、学生団体による模擬店の出店が行われました。来場者は、最新の計算設備を間近で見学したり、学生との交流を通じて、すずかけ台キャンパスの雰囲気を存分に味わっていました。

スーパーコンピュータTSUBAME4.0の一般公開
学生による模擬店

来年度も、より多くの方々にScience Tokyoとすずかけ台キャンパスを身近に感じられるような楽しい企画を用意して、皆さまをお待ちしています。

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