東京科学大学アントレプレナーシップ教育機構キャリア教育実施室は、2025年3月11日、大岡山キャンパス内コラボレーションルームにて、博士後期課程留学生を対象に「日本語就職面接講座」を開催しました。
この講座は、日本での就職を希望する博士留学生のキャリアを支援することを目的に、日本語での就職模擬面接を行うもので、当日は23名の博士後期課程留学生(日本語能力検定N2以上取得者を対象)が参加しました。
模擬面接者は、学生支援センターのキャリアアドバイザー、アントレプレナーシップ教育機構の特任教授3名が務めました。
参加学生は、事前に「課題シート」に取り組みました。志望する企業を想定したうえで、「研究概要(新規性,独自性)」「研究テーマを選択した背景・理由(問題意識、社会的意義)」「研究で特に工夫した点、それによりブレークスルーした経験」「研究活動で得られた成果(専門知識、能力)と今後の予定」「志望理由」「入社したら、どのような貢献ができると思うか」について、日本語で記入することに挑戦しました。
当日は、各学生が事前に提出した「課題シート」をもとに、面接者と学生が模擬面接に臨みました。面接者は、細かい日本語表現よりも、「どうしたら自分の能力や経験、強みが相手に伝わるか」「自分の研究をどのように説明すれば専門外の人に理解してもらえるか」といった観点から、学生に様々なアドバイスを行いました。また、他の学生の模擬面接の様子を見ることで、学生同士の学び合いや気づきにもつながりました。



参加した学生の満足度は非常に高く、以下のような感想が寄せられました。
・本番で面接官と話す雰囲気を感じることができた。
・日本語の発音より、どうやって自分が伝えたいことを表すのかということが大事だと感じた。
・日本語で面接する時、自信を持って回答することが大事だと思った。
・会社の特徴や業務内容に合わせて回答する必要があることを知った。
・自らの経験や潜在能力を意識して説明をすることを学んだ。
・人事の人に研究内容を紹介する時、専門用語を避けたほうがよいことがわかった。
・自分の研究を、技術的な知識だけではなく、どのように製品や市場に貢献できるかという企業の視点で明確に伝えることが必要だと実感し、論理的かつ簡潔な説明の重要性を理解した。
・日本語で研究紹介をすることに慣れようと思った。
・研究課題をどうやって設定したか、研究が社会にどうつながるかを説明することが大事だとわかった。
・研究が社会に与えるインパクトをもっと強調するべきだとわかった。
また、「今回の講座を通して、日本での就職活動のために、自分が何をすればよいか、何をすべきか、わかった」といった感想もあり、学生にとって有意義な機会となりました。
東京科学大学では、留学生向けに、ガイダンスの開催、ガイドブックの発行、個別キャリア相談等、様々なキャリア支援を行っています。今後も、各学生の多様なキャリアパスに沿った支援を続けていきます。
アントレプレナーシップ教育機構 キャリア教育実施室
career_edu@cee.isct.ac.jp