清華大学との大学院合同プログラム20周年記念合同シンポジウムを開催

2024年12月12日 公開

日中の関係者100人超が集い、さらなる発展を願う

東京工業大学・清華大学 大学院合同プログラムが開設20周年を迎え、8月22日(木)に大岡山キャンパスで20周年記念合同シンポジウムのセレモニーと懇親会を開催しました。

※ 東京工業大学は、2024年10月に東京医科歯科大学と統合し、東京科学大学(Science Tokyo)となりました。大学名、役職名は開催当時のものとなります。

セレモニーでの集合写真

本プログラムは、東京工業大学と清華大学(中華人民共和国)が共同で大学院の学生教育を行い、日本語・中国語・英語の素養を持ち、日中双方の文化・習慣に通暁した優れた理工系の人材を養成し、両国の科学技術・産業経済の発展に資することを目的として開設されました。2024年秋で開設20周年を迎えました。

セレモニーでは、益一哉学長や清華大学のYang Bin副学長、来賓、スポンサー企業、清華大学教職員、本学名誉教授、本学教員、本プログラム修了生および在学生など計107人が参加しました。進行役は、本プログラム運営委員長であるリベラルアーツ研究教育院の猪原健弘教授が務めました。益学長は開会のあいさつとして「新型コロナウイルス感染拡大の期間においても両大学の修士学位を取得する学生を継続して輩出してこられたことをうれしく思う。現状に満足することなく、今後も本プログラムをより一層充実させていきたい」と述べました。また、Yang副学長のあいさつでは「本プログラムを通じて育成された学生たちが今まさに、教育や科学技術、産業における日中間の連携や交流の確かな懸け橋となりつつある。今後も本プログラムに対してさらなる発展を期待する」と発言がありました。

その後、文部科学省高等教育局の庄司祐介参事官(国際担当)付参事官補佐と、スポンサー企業を代表してソマール株式会社の曽谷太代表取締役社長、本プログラム元運営委員長の岩本光正名誉教授から、本プログラムが20周年を迎えることができたことに対する祝辞と激励の言葉をいただきました。

益学長(左)とYang副学長
庄司参事官補佐によるお祝いの言葉
曽谷代表取締役社長によるお祝いの言葉
岩本名誉教授によるお祝いの言葉

セレモニーの後半では、東工大の本プログラムのコース長である中嶋健教授(物質理工学院 応用化学系)、蒲池利章教授(生命理工学院 生命理工学系)、眞嶋俊造教授(リーダーシップ教育院、リベラルアーツ研究教育院)の紹介により、本プログラムの在学生と修了生が登壇しました。在学生を代表して清華大学の本プログラム19期生のChen Pengfeiさん、Zhang Xinさん、Huang Longqunさん、Yin Zhaoxuさん、Jin Youzhenさん、Zhang Xiulinさん、Gao Yuxuanさんが登壇し、自己紹介や東工大での経験などについて日本語で発表しました。次に修了生を代表して、東工大の本プログラム15期生の西島光洋さん、清華大学の本プログラム3期生のNing Xingzhiさん、12期生のRan Aoboさんが登壇し、プログラム在学時代の経験談や、プログラム在学生への激励や助言、関係者への感謝の言葉を述べました。最後に神田学副学長(教育運営担当)のあいさつにより閉会となりました。

在学生代表として発表するZhang Xinさん(左)、Chenさん(中)と中嶋教授
在学生代表として発表するYinさん(左)、Huangさん(中)と蒲池教授
在学生代表として発表する(左から)Gaoさん、Zhang Xiulinさん、Jinさんと眞嶋教授
修了生代表として発表する西島さん
修了生代表として発表するNingさん
修了生代表として発表するRanさん
閉会あいさつを述べる神田副学長

セレモニー後の懇親会には、益一哉学長や来賓、スポンサー企業、清華大教職員、本学名誉教授、本学教員、本プログラム修了生および在学生など計105人が参加しました。東工大と清華大学の教員や名誉教授が多数登壇し、20周年を迎えられたことへの喜びの言葉や、本プログラムの思い出話に花が咲き、終始笑顔が絶えない雰囲気で進行しました。また、益学長と清華大学の本プログラム運営委員長のZhang Chong教授が記念品の交換を行いました。歓談の時間では両大学の教員や学生、来賓、スポンサー企業との交流が盛んに行われました。

記念品交換をする益学長(左)とZhang教授
参加者の笑顔あふれる懇親会

本プログラム運営委員長 猪原健弘教授からのコメント

私たちの「東京科学大学・清華大学 大学院合同プログラム」が2004年に日本初の大学院レベルのダブル・ディグリープログラムとして「東京工業大学・清華大学 大学院合同プログラム」の名称でスタートし、この度、20周年を迎えたことを大変うれしく感じます。これまでの、熱意あふれる学生のみなさまの積極的なご参加、スポンサー企業のみなさまやプログラム修了生のみなさまからの力強いご支援と応援、両大学の教職員の緊密な連携と献身的な協力に、心からの感謝と敬意を表します。20年間の優れた実績の上にさらに新たな取り組みを重ね、私たちそれぞれが持つ個人の力とプログラムで広がっていく多様な人々とのネットワークを活用することで、専門分野においてさらに高度な知識やイノベーションを創出していくとともに、日本と中国さらには世界にさまざまな面で貢献する人材を育成していきます。私たちの「東京科学大学・清華大学 大学院合同プログラム」に、これまで以上のご参加とご期待、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

猪原健弘教授

東京科学大学・清華大学 大学院合同プログラム概要

2004年9月に開設された東京工業大学・清華大学 大学院合同プログラムは、2024年10月の大学統合に伴い、「東京科学大学・清華大学 大学院合同プログラム」に名称を変更しました。

本プログラムは、日本を代表するScience Tokyoと中国を代表する清華大学の2つの修士の学位を、Science Tokyoの学生の場合は2年半、清華大生の場合は3年で取得することができるプログラムです。大学院レベルにおいては、日本初となるダブル・ディグリー(双方学位)プログラムとなります。清華大学は、英国の大学評価機関「クアクアレリ・シモンズ社(QS)」が発表した世界の大学ランキング2024で25位(中国国内2位)にランクインしています。2004年から現時点において、両大学合わせて 200人を超える修了生を輩出し、修了生は日本や中国をはじめとする世界の有力企業や、世界トップクラスの研究機関において、ビジネスや研究の最前線で活躍しています。

本プログラムの開設当時から現時点において20社以上のスポンサー企業からの支援を受け、これらの多くのスポンサー企業の存在が、東京工業大学基金(現・東京科学大学基金)の先駆けとなりました。今後も世界トップレベルの大学である清華大学との連携を強化し、本プログラムの持続・発展につなげていきます。

カリキュラム、モデルスケジュール

参加学生は、ナノテクノロジー、バイオ、社会理工学のいずれかのコースに所属し、Science Tokyoと清華大の双方に修士課程学生として在籍します。Science Tokyoの学生の場合、4月に入学後約半年はScience Tokyoのみに学籍を有し、その後の約2年間は、Science Tokyoと清華大に学籍を有し、就学の途中で日本―中国間のキャンパスの移動を行います。在籍中は、日中両大学の指導教員の指導のもとで講義を受講しながら研究を行い、両大学からそれぞれ修士の学位を取得します。

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お問い合わせ

国際教育課 国際教育企画グループ
東京科学大学・清華大学 大学院合同プログラム事務室
Email tsinghua.program@adm.isct.ac.jp
Tel 03-5734-7650