東京科学大学アントレプレナーシップ教育機構キャリア教育実施室と大岡山学生支援センターは、2024年12月18日に特別セミナー「キャリアとしての国家公務員」をオンラインで開催しました。
このセミナーは、国家公務員の仕事内容や試験概要について理解するとともに、学生が自身の将来のキャリアを考えるきっかけにすることを目的に、毎年、国家公務員試験日程が公開される時期に開催しているものです。
本年度は、人事院及び警察庁、文部科学省、防衛装備庁の現役職員の方に出席いただきました。警察庁、文部科学省、防衛装備庁からは旧東京工業大学を卒業された若手職員の方にも登壇いただきました。当日は、約80名の学生(学士課程、修士課程、博士後期課程)が熱心にお話を聞くとともに、活発な質疑応答も行われました。

まず、人事院人材局の方が、「どんな省庁があるのか」「国家公務員の仕事とは」「国家公務員になるためには」といった概要をお話くださりました。このなかでは、社会のニーズを踏まえた技術の実装がますます重要になっており、省庁における理系職員の使命や役割が大きくなっているとの話がありました。また、学生時代の専門分野や研究分野に限定されず、民間企業との交流や留学も含めて、国家公務員としてのキャリアには多くの可能性があることもお話くださりました。さらに、各省庁で働き方改革が進み、様々な制度が整備されているとの話もありました。
続いて、警察庁、文部科学省、防衛装備庁の順に旧東京工業大学出身の若手職員から、「なぜ国家公務員を目指したのか」「これまでのキャリアや現在の業務内容」「国家公務員のやりがいや魅力」等についてお話いただきました。「国家公務員として国の政策立案に関わる」というスケールの大きい重要な仕事に従事していることや、それがやりがいに繋がっていることが伝わりました。また、学生時代の研究のプロセスは、政策立案のプロセスと共通点があり、理系のバッググラウンドは、技術的なことだけでなく、幅広く国家公務員の仕事に活かせることについて、説明がありました。参加した学生は、年代の近い大学の先輩のお話に熱心に耳を傾けました。
その後の質疑応答では、学生から「国家公務員に求められる人材像とは」「試験対策はどのようにしたか」「国家公務員の勉強と合わせて、どのように就職活動を進めたか」「国家公務員として、どのようなキャリアパスを歩めるのか」「職場の雰囲気は」「仕事をするなかで、自分が公務員に合っていると感じた場面はあるか」「省庁を決める際、自身の研究分野との関係を考えたか」「今振り返って、学生時代にやっておいた方が良かったことはあるか」等、多くの質問があり、登壇された各省庁院の方から丁寧かつ率直に回答していただきました。
学生にとっては、実際に中央官庁で働く国家公務員の方から直接お話を聞くことができるとても貴重な機会となりました。特に、同じ大学を卒業した先輩のお話は、ロールモデルとしても大変有益であり、キャリアの選択肢を拡げるとともに、大学の研究経験を社会でどのように活かすことができるかを考えるきっかけともなりました。
東京科学大学では、今回のように様々なキャリアについてのセミナー等を開催しています。これからも、各学生が自身の将来には幅広い選択肢があることを認識し、自分に合ったキャリアを考える機会を提供してまいります。
(お問い合わせ先)
アントレプレナーシップ教育機構 キャリア教育実施室
career_edu@cee.isct.ac.jp