学勢調査2024提言書 理事長・学長へ提出
奉呈式 開催報告
東京工業大学(現・東京科学大学)では、全学生を対象に、大学の教育環境や施設、学内サービスなどについて意見を聞く「学勢調査」を2年に一度行っています。学生スタッフが主体となってアンケートの調査内容を検討し、設問作成及び調査結果の集計・分析に取り組み、学生の意見や提言を大学に伝える、他に例を見ない本学独自の取り組みです。大学側は学生からの提言を受けて、改善や対応を進めます。「学勢調査」という名称は国勢調査になぞらえて付けられました。
2024年夏に実施した「学勢調査2024」の調査結果と分析に基づく大学への提言書が2025年3月28日、学勢調査2024の学生スタッフによって理事長、学長、副学長に提出されました。

大竹尚登理事長(前列左から3人目)、田中雄二郎学長(前列左から2人目)、若林則幸理事・副学長(教育担当)(前列右)、 関口秀俊執行役副学長(教育担当)(前列左)
学生スタッフは2023年から質問内容について議論を行い、2024年6月24日から7月24日までウェブ上でアンケート調査を行いました。10回目の今回は2,418人の学生から回答が寄せられ、集計と解析の後、キャンパスミーティング(学生スタッフと各関係部局教職員との意見交換)で出た意見を踏まえ、学生スタッフ間での熱心な討論を経て提言書としてまとめられました。
今回の調査は、講義も原則対面となり、キャンパス内には新しくつばめテラスがオープンし、Slackを導入するなど学生生活に変化がありました。さらに、2024年10月には、東京医科歯科大学と東京工業大学が統合することが決まっており、このアンケートはその統合前に実施されたものであり、将来の状況が見通せない中での調査になりました。そのような中で、23の提言と6の意見をまとめました。東京工業大学の学生を対象に、主に東京工業大学に関する項目となりますが、今後を見据えて、統合した後により良い大学生活が送れるような内容となりました。
提言書提出とともに学生スタッフの代表7人は、大岡山キャンパスにて大竹尚登理事長、田中雄二郎学長、若林則幸理事・副学長(教育担当)、関口秀俊執行役副学長(教育担当)に今回の調査概要と各提言を説明しました。それぞれの提言について実現可能性があるところ、理想的ではあるがなかなか難しいところなど、大竹尚登理事長、関口秀俊執行役副学長から現状を踏まえた意見とともに、東京医科歯科大学の田中雄二郎学長、若林則幸理事・副学長からも医歯学系における異なる観点から感想をいただき、参加者全員で新しい東京科学大学の将来像を議論しました。



この提言については、学内関係部局をはじめすべての教職員と全学生に通知するとともに、大学図書館やウェブサイト上でも公開しています。
学勢調査2024に基づく主な提言
- アントレプレナーシップ科目の拡充
- 他キャンパスで開講されている授業をより履修しやすくするための環境整備
- 学院・系・コースへの意見
- 田町キャンパスの環境改善
- 夏季の大岡山図書館学習棟の利用に向けた情報公開および対策立案
- 理工学系全構成員を対象としたハラスメント研修プログラム強化
- 留学に関する現状と促進のための提言
- 公欠制度の適用拡大
- 防災訓練の参加促進
- 大学執行部との対話機会の設置
学勢調査2024学生スタッフ代表
松本淳弥さん(生命理工学院 生命理工学系生命理工学コース 修士1年)のコメント
学勢調査2022提言書および追加調査報告書の奉呈以降、本学の授業は原則対面実施となり、キャンパスには多くの学生の姿が戻りました。また、つばめテラスのオープンや全学Slackの導入など、施設面やサービス面でも変化がありました。さらに、2024年10月には東京医科歯科大学と東京工業大学が統合し、東京科学大学が誕生しました。学勢調査2024は統合前の2024年6月から7月にかけて実施されましたが、新大学への意見を含め、多くの意見が寄せられました。
どのようにすれば、学生の意見を最大限反映できるのか、教職員や執行部の方々に伝えることができるのか、学生スタッフの間で積極的に意見交換を行い、提言を作成しました。
普段の研究活動では、機械化による代謝経路構築プロセスの効率化に取り組んでいます。提言書作成という一つのプロジェクトを進める中で得た、仲間と協力することの大切さや知見は研究を進める上でも役立つものになると思います。
本提言書が本学をより良い大学になるための一助となれば幸いです。

学勢調査2024学生スタッフ副代表(学勢調査2024設問検討学生スタッフ代表)
吉村亮哉さん(工学院 システム制御系 システム制御コース修士1年)のコメント
学勢調査2024は、東京工業大学として実施した最後の「学勢調査」です。東京医科歯科大学との統合前の実施ですが、統合後の新大学がより良くなるよう、学生の「生の声」を集めるために学生スタッフの間で議論を重ね、大学統合や新しく完成した施設、新制度に関する内容を含んだ設問を作成しました。学勢調査 2024 は計 2,418 名の学生から回答いただき、そのデータを学生スタッフ間で協力し合いながら丁寧に分析することで、提言を作成することができました。現在、私はロボットマニピュレーションの研究を行っており、学勢調査の活動を通して得た仲間との対話の重要性は、研究活動にも生かされています。これからも学勢調査の活動と研究活動の両面を通じて、より多くの学びを得られるよう努めていきたいと考えています。

- 学勢調査2024提言書
- 学勢調査|学生支援センター未来人材育成部門(学生活動支援窓口)
- 学生支援センター未来人材育成部門(学生活動支援窓口)
- 学勢調査2024を実施中~大学を「あなたの声」で作りましょう~
- 学勢調査2022の提言書 益学長へ提出
お問い合わせ
〒152-8550 東京都目黒区大岡山2-12-1 Taki Plaza B1 TP-005
大岡山学生支援センター 未来人材育成支援室(学生活動支援窓口)
Email:gakuseichousa1@jim.titech.ac.jp
Tel 03-5734-7629